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①読み物……………………… 設計トラブルの98%が「トラブル三兄弟」
②解析例……………………… 熱流体連成解析
③知識・経験からの言葉…… 疲労強度
編集後記……………………… NHK番組「サイエンス・ゼロ」
①読み物 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
『設計トラブルの98%が「トラブル三兄弟」』
トラブルがあると時間、労力、お金を浪費したり、信頼を損なうため、できるだけなくしたいものです。
トラブルを未然に防ぐためには、マニュアルを作成したり、トラブルがあった場合にしっかりトラブル分析をして、再発を防止することが重要です。
設計の場合は、解析や実験、設計の前例やトラブル事例を参考にして、事前に弱点や短所等を把握して、注意や事前検討が必要と考えます。
(参考)
①トラブルは以下のところに、98%が潜在している。
・長男:新規技術(新規技術の導入、新規設計の導入、新規ツールの導入、新規材料の導入、新規メーカの導入)
・次男:トレードオフ(設計品質の優先順位を入れ替えること【例】1位:耐久性、2位:コスト→1位:コスト、2位:耐久性
・三男:××変更(「ペケペケヘンコウ」と呼ぶ)(材料変更、仕入先変更、生産地変更、工程変更、担当者変更)
②インタラクションギャップに潜むトラブルを探せ
「インタラクションギャップ」とは、「複数以上の要因間に、トラブルが潜在する」という意味です。
ここでいう、「要因」と「要因間」とは、以下の例があります。
・機械屋と電気屋とソフト屋:欠陥商品、社告・リコール
・メニティー街における人間と回転ドア:ドア挟まれ事故、死亡事故
・こんにゃくゼリーとその容器:幼児やお年寄りの窒息事故
・HV車のエンジンとモータとブレーキ:追突事故、大規模リコール
・アクセルとフロアマット間:アクセル戻らず、一家4人、激突死
・洗濯用の洗剤とトイレ用洗剤:「混ぜるな危険!」の塩素ガス発生
インタラクションギャップは特性要因図(魚の骨)を使い、4M(Man(人)、Machine(機械)、Material(材料)、•Method(方法))で分析します。
(抜粋)
<IT MONOist 設計トラブルの98%が「トラブル三兄弟」>より
URL⇒http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1104/18/news006_3.html
②解析例 ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
『熱流体連成解析』
空調や冷却ファン、ヒートシンク等の流れがある中での熱の移動問題を解析する場合、熱解析と流体解析を合わせて解析する場合を「熱流体連成解析」と言います。
「熱流体連成解析」は高額な解析ソフトであれば可能ですが、安価な解析ソフトでは、熱解析と流体解析は別々で行わなければならず、流れがある中での熱の移動問題は、熱流体連成解析ソフトでなければできません。
自作の解析プログラムでは、以下のように、解く方程式を変えて、解析します。
(熱解析)
熱伝導方程式
(流体解析)
ナビエ-ストークス方程式
(熱流体連成解析)
熱伝導方程式+ナビエ-ストークス方程式
※違い
・熱伝導方程式とナビエ-ストークス方程式を合わせて方程式を離散化(パソコンで計算できるように方程式を展開)する
・圧力、流れの速度の計算が重要で、収束するまで繰り返し計算する。等
③知識・経験からの言葉 ━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
『疲労強度』
一定の負荷(静荷重)では破壊を起こさない場合でも、材料に繰り返し荷重が加わると破壊を起こす場合があります。これを疲労と言い、材料の疲労試験を行ってデータを蓄積し、そのデータから疲労破壊する応力を推測し、この応力を超えないように設計を行います。
通常用いるデータは、S-N曲線(応力振幅σ-破断繰返回数N)を用いますが、その曲線から求めた疲労限度σwは、「寸法効果」、「平均応力の影響」、「温度及び繰返し速度の影響」、「表面処理の影響」等を考慮し、補正します。
疲労強度データの各種参考グラフは、以下を参照してください。
疲労強度データの各種データ⇒http://softengineering-n.com/file/hiroukyoudodata.pdf
■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
NHK番組「サイエンス・ゼロ」は、科学技術に関する話題の番組ですが、私は録画して週末によく見ます。先日の番組では、バイオマス燃料についての話で、お茶などの植物を加圧・加熱して炭素を凝縮させてバイオマス燃料を作るとの話でした。石炭や石油等の化石燃料は、地中で植物が何万年もかけて加圧・加熱されて作られますが、バイオマス燃料は地上で数時間の加圧・加熱で作ることができるとのことでした。
資源・エネルギー問題は、これからも課題と思いますが、環境に優しい解決が図られればと思います。
10月はおくんちなどのお祭りで賑わいましたが、これから寒くなると思いますので、皆様もお身体にはくれぐれもご自愛ください。
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